当院の予防接種は予約制です
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TEL:0596-20-0220
予防接種は、各種の感染症に対する免疫を持たない子どもたちに行うことにより、感染予防、発病予防、症状の軽減、病気のまん延防止などが期待できます。
また、妊娠適齢期以前の女子に予防接種をすることで、風しん、水痘などによる先天異常の発生を予防できます。
■公費助成制度があるワクチン (市町によって違うことがあります) | ■自費のワクチン |
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●ビブワクチン | ●おたふくかぜワクチン |
●小児用肺炎球菌ワクチン | ●インフルエンザワクチン |
●BCG(結核ワクチン) | |
●日本脳炎ワクチン | |
●4種混合ワクチン | |
●2種混合ワクチン | |
●麻しん・風しんワクチン | |
●子宮頸がん予防ワクチン | |
●水痘(水ぼうそう)ワクチン | |
●不活化ポリオワクチン | |
●ロタウイルスワクチン | |
●B型肝炎ワクチン |
子どもの細菌性髄膜炎のおもな原因には、インフルエンザ菌b型(Hib:「ヒブ」と呼ばれています)と肺炎球菌があります。
この2つの菌が細菌性髄膜炎の原因の約80%を占めていますが、どちらもワクチンがあり、それがHibワクチンと子ども用の肺炎球菌ワクチンです。
細菌性髄膜炎を予防するためには、この2つのワクチンを両方とも受けましょう。
ただ、生まれて間もない赤ちゃんの場合、大腸菌やB群溶血性連鎖球菌が原因で細菌性髄膜炎になることがあり、残念ながらこれらはワクチンでは防げません
ヒブ(Hib)とは、菌の種類であるヘモフィルスの「H」、インフルエンザの「i」とb型の「b」をつなげた略語です。
「インフルエンザ」という言葉を含んでいるのでまぎらわしいのですが、冬に大流行を引き起こすインフルエンザウイルスとはまったく関係ありません。
Hibは患者や健康な保菌者の鼻やのどから咳などで生じた飛沫中に含まれていることがあります。この飛沫を吸い込むことなどにより感染します。
Hib感染症へのかかりやすさは年齢によってちがいます。生後6か月までは母親からもらった免疫によって守られている子もいますが、
0~1歳児の発症頻度が高いことが知られています。5歳以上では、Hib感染症にかかることが少なくなります。
Hibによる重症感染症には、髄膜炎、咽頭蓋炎、菌血症などがありますが、日本ではHibに感染したこどものうち、毎年およそ600人(半数は1歳以下)が重症感染症を発症し、その20~30人が死亡し、後遺症を残す子が100人以上いると言われていました。
欧米では1990年代からHibワクチンが導入されています。欧米の5歳以下の髄膜炎の原因菌として、Hibは非常に頻度の高い細菌でしたが、ワクチンが実用化されてから髄膜炎は劇的に減少しました。日本では平成20年から使用が始まり、平成25年から定期接種となりました。平成21年以降、Hibによる髄膜炎は減少傾向となり平成24年に激減しました。
Hibによる髄膜炎は0歳から1歳の子どもに多く発症します。そのためできるだけ早く接種したいワクチンです
■生後2か月から接種できます。
初回免疫として、4週間から8週間の間隔で3回皮下注射を受けます。追加免疫は、3回目の接種から7ケ月後以降に1回皮下注射を受けます。
肺炎球菌は名前のとおり、大人では肺炎になることが多いのですが、2歳以下の子どもの場合、肺炎のほかにも中耳炎や細菌性髄膜(脳を包む膜のことです)炎というこわい病気になることがあります。
また、肺炎球菌はとてもかたい殻を持っているので、白血球によってやっつけることがむずかしい、毒性の強い菌です。
生まれたばかりの赤ちゃんは菌をもっていませんが、ほかの赤ちゃんと遊んだり、保育所に通うようになったりすると、いつのまにか菌をもらってしまう可能性が高くなります。
菌をもっていてもかならず悪さをするわけではありませんが、月齢の低い子どもほど肺炎球菌への抵抗力が弱いため、肺炎球菌の病気にかかりやすいといわれています。
肺炎球菌はいつもは子どものノドや鼻の奥にいておとなしくしていますが、体力や抵抗力が落ちたりといった何かのきっかけでからだの中に入りこむと、中耳炎や肺炎、さらにこわい菌血症や細菌性髄膜炎になることがあります。
菌血症とは、菌が血液の中に入りこんだ状態で、細菌性髄膜炎のひとつ前の段階にあたります。
肺炎球菌による中耳炎や肺炎は、カゼなどをきっかけになることが多いのですが、菌血症や細菌性髄膜炎は必ずしも何かのきっかけがあってなるというわけではなく、菌をもっていればいつ、だれが病気になってもおかしくないといえます。特に体力や抵抗力が落ちたときは注意が必要です。
肺炎球菌にはいくつかの種類があり、すべての種類についてワクチンが対応しているわけではありませんが、アメリカではワクチンが対応している種類の肺炎球菌の病気は90%以上減っています。日本では平成25年には髄膜炎が61%減少しています。
■対象年齢:生後2ヶ月から接種できます
■接種回数:4~8週間間隔で3回
追加免疫として、3回目の接種から60日以上あけて1歳〜1歳半で4回目
結核は結核菌の感染によって起こる慢性の感染症で、一般的には肺に発症する肺結核が知られています。
日本では以前に比べずいぶん減ってきましたが、現在でも2万人以上の患者が発生しています。
特に抵抗力のない乳幼児が感染すると、粟粒結核や結核性髄膜炎などになったりして、重い後遺症を残すことがあります。
予防接種は結核菌を弱めたワクチン(BCG)接種をします。これにより肺結核は50%、結核性髄膜炎は80%が予防できるというデータが出ています。
生まれた直後から1歳に達するまでですが、生後5か月以降に接種するのが一般的です。
4種混合ワクチンなので、4つの病気を予防します!( ̄┏∞┓ ̄)/
■ジフテリア(D)
ジフテリア菌の飛沫感染で起こります。感染すると高熱、のどの痛み、犬が吠えるようなせき、激しいおう吐などが起こります。
発病後2~3週間して、菌の出す毒素により重症になることもあります。
■百日せき(P)
百日せき菌の飛沫感染で起こります。普通カゼのような症状で始まり、せきがひどくなり、連続的にせき込むようになります。
せきのあと急に息を吸い込むので、笛を吹くような音が出るのが特徴です。高熱は出ません。
乳幼児の場合は、せきで呼吸困難になることが多く、けいれんがおこることもあります。
また、肺炎や脳炎などの重い症状を併発することがあります。
■破傷風(T)
土の中に潜んでいる破傷風菌が傷口から感染して起こります。
気づかない程度の軽い傷のこともあります。菌の出す毒素のため、けいれんや口が開かないなどの症状が起こり、その後の処置が遅れると生命にかかわります。
■ポリオ(P)
ポリオウイルスは人から人へ感染します。感染した人の便中に排泄されたウイルスが口から入り、腸に感染します。
感染したウイルスは3~35日腸の中で増えますが、ほとんどは症状が出ない不顕性感染ですみ、終生免疫ができます。症状が出る場合では、ウイルスが血液の流れにのって脳や脊髄へ感染し、マヒを起こすことがあります。
ポリオウイルスに感染すると、100人中5~10人はカゼに似た症状が出て、発熱に続いて頭痛、はき気が現れます。一部の人は永久にマヒが残ります。マヒの発生率は、感染した人の200~1000人に1人の割合です
■1期…初回接種
対象年齢:生後3~90か月未満
回数:3~8週間間隔で3回の皮下注射
■1期…追加接種
対象年齢:初回接種終了後1~1年半の間
回数:1回の皮下注射
■2期
対象年齢:11、12歳
標準:小学校6年生
回数:DT(2種混合)を1回
麻しんに感染した人の、せきやくしゃみなどで麻しんウイルスが飛び散り、飛沫感染します。
伝染力がとても強いウイルスで、発熱、せき、鼻汁、目やに、発疹を引き起こします。
最初の3~4日で38度前後の熱が出て、一時的に解熱しますが、再び39~40度の高熱と発疹が出てきます。
3~4日高熱が続いたのち下がり、発疹も次第に消えていきます。
おもな合併症は、気管支炎、肺炎、中耳炎、脳炎などがあります。
麻しん患者の1万人に1人が亡くなるとも言われています。予防接種を受ければ合併症はほとんど起こりません。ぜひ受けましょう。
風しんは感染者のせきやくしゃみなどで飛沫感染します。感染してから症状が出るまでの潜伏期間は2~3週間。
軽いカゼの症状から始まり、発熱、発疹、首のリンパ腺が腫れるといった症状が出ます。発疹も熱も2~3日で治ることから『三日はしか』とも呼ばれています。
年長児や大人の場合は重症になることも多く、2~3日では治りにくくなります。
妊婦が妊娠初期にかかると、先天性風しん症候群と言って心臓病や白内障、聴力障害などの障害を持った赤ちゃんが生まれることがありますので、子どものうちに免疫をつけておく必要があります。
麻しんウイルス及び風しんウイルスを弱毒化して作ったワクチンです。
1期が生後12ケ月〜24ケ月未満
2期が幼稚園年長の1年間です。
ガンマグロブリン製剤の注射を受けたことがあるお子さんは、かかりつけ医とご相談ください。
制度が変ったりするので、わからないことはお問い合わせ下さい。
日本脳炎は人から人へ直接感染するのではなく、豚の体内で増えたウイルスが蚊によって運ばれ感染します。
7~10日間の潜伏期間のあと高熱、おう吐、頭痛、けいれん、意識障害などの症状を伴う急性脳炎になることがあります。その頻度は、ウイルスを持った蚊に刺された人1000人~5000人に1人です。
夏風邪に似た症状や髄膜炎で済む人もいます。脳炎にかかったときの死亡率が約15%、神経の後遺症が約50%の重病です。
周囲に病気の人はいないように見えてもウイルスはいます。3歳を過ぎたら予防接種を受けましょう。
対象年齢
1期初回…生後6~90か月未満(おすすめ年齢:3歳)
1期追加…Ⅰ期初回終了後おおむね1年後
2期…9~13歳未満(おすすめ:9歳)
回数:初回接種は1~4週間間隔で2回。翌年に皮下注射を1回追加。その後追加免疫を5~6年間隔で行います
子宮は頸部と体部に分けられ、頸部にできるがんを子宮頸がんといいます。
近年、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因となることが明らかにされ、なかでもHPV16、18型はがんを誘発する可能性の高いことも明らかにされました。
HPVは性交渉によって感染するため、性交渉の経験のある女性のほとんどが何らかの型のHPVに感染していると言われています。
一定の間隔をあけて、同じワクチンを合計2回または3回接種します。
接種するワクチンや年齢によって、接種のタイミングや回数が異なります。
1年以内に規定回数の接種を終えることが望ましいとされています。
HPVワクチンは定期接種のワクチンです。
小学校6年生~高校1年生相当の女子は、公費(自己負担なし)で接種することができます。
なお、定期接種の機会を逃した平成9年度生まれ~平成18年度生まれまでの女性も対象です。
(令和4年度4月~令和7年3月までの3年間)
※平成19年度生まれの方は、通常の接種対象(小学校6年生~高校1年生相当)の年齢を超えても
令和7年(2025年)3月末まで接種できます。
水痘帯状疱疹ウイルスの感染で起こります。初感染では発熱とともに全身に水疱性の発疹が出ます。
水痘のウイルスは病気が治った後も長く体内に持続感染する性質があり、なにかのきっかけで再活動すると、帯状疱疹(ヘルペス)となって現れます。
水痘は普通に子どもがかかったときは合併症もまれで、経過も軽く済みます。
ただし、他の重大な病気などで免疫機能が低下しているお子さんなどは、症状が重くなります。
平成26年より定期接種となりました。
対象年齢:生後12ケ月から36ケ月
標準として1回目が12ケ月から15ケ月、6ケ月あけて2回目を行います
おたふくかぜの主症状は耳下腺と顎下腺(つばを出すふくろ)の腫れです。大人は両側とも腫れますが、片方だけのこともあります。
合併症として髄膜炎を起こすことがあります。まれに難聴を起こすことがあります。成人男性がかかると睾丸炎を起こすことがあります。
対象年齢:1歳を過ぎたら年齢と関係なく接種できますが、1歳で接種するほうが耳下腺腫脹などの副反応が少ないとされています。
日本小児科学会は2回接種を推奨しており、2回目は幼稚園年長の時期がよいとされています。
インフルエンザウイルスの感染で、高熱、鼻汁、せき、全身倦怠感、関節痛などの症状が出ます。
Aソ連型、A香港型、B型のウイルスは毎年少しずつ変異し、大流行を引き起こします。
2009年に新型インフルエンザが大流行し、Aパンデミック型と呼ばれています。
生後6ケ月以上から受けられますが、1歳未満は効果が低いと言われています。
13歳未満は2〜4週の間隔で2回 13歳以上は1回から2回です。
ロタウイルスは急性胃腸炎の原因ウイルスです。乳幼児では入院を必要とする重度脱水を合併することが多く、まれに脳症の原因となることもあります。
ロタリックスとロタテックの2種類があり、どちらも経口の生ワクチンです。
初回は腸重積の副反応のリスクをさげるため14週6日までに開始します。以後は4週間以上の間隔でロタリックスは合計3回 ロタテックは2回行います。
発症を完全に予防することはできませんが、入院が必要となるような重症化を防ぎます。
急性肝炎、慢性肝炎の原因となり、劇症化することもあります。小児への感染経路として従来は母子感染のみがハイリスクとされ、キャリア母体から出生した児のみに感染予防を行ってきました。最近は父子感染や保育園などの水平感染の予防も重要視されるようになってきました。
水平感染の予防では1回目を生後2カ月以降に開始し、4週間後に2回目、5カ月後に3回目を行います。
各期間ごとに行います乳児検診も当院にて行わせて頂いています。
■生後1か月
■生後4か月(無料)
■生後6か月
■生後10か月(無料)
■満1歳 健診 他
ご要望に応じて検診を行わせて頂いていますので、お気軽にご相談下さい。
また検診の際には、予めご予約をいただけますようお願い申し上げます。